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名古屋東労基署:パワハラで自殺、認定 遺族年金の係争中

2012/07/27

 09年に会社員の原田孝幸さん(当時52歳)が自殺したのは社長の日常的なパワーハラスメントが原因だとして、妻美和さん(44)が国に遺族補償年金などの不支給処分取り消しを求めていた訴訟で、名古屋東労働基準監督署が裁判の結審を待たずにパワハラを認定し、処分の取り消しを決めたことが14日わかった。原告の弁護団によると、決定は1月6日付。係争中の段階で労基署がいったん決めた処分を一転して取り消すのは異例だという。
 名古屋東労基署は、原田さんの同僚だった元従業員から事情を聴くなどして不支給処分を決めた。美和さんは11年2月、この処分を不服として取り消しを求め、名古屋地裁に訴訟を起こした。
 訴訟は続いていたが、愛知労働局は元従業員から改めて聴取。社長が、原田さんを日常的にいじめたり嫌がらせをしていたと認めた。名古屋東労基署も、社長の日常的なパワハラに暴行と退職強要が重なり、原田さんが追い詰められて自殺したと認定。労災扱いに転換した。【河出伸】
[毎日新聞社 2012年3月15日(木)]