HOME>最新情報

最新情報 詳細

東日本大震災:愛知のRCから浦戸のNPOに、プレジャーボート寄贈 酒造りに利用 /宮城

2012/07/06

 震災で被災した塩釜市の離島・浦戸寒風沢(さぶさわ)島で農地の再生や島のコメを使った酒造りに取り組むまちおこしNPO「浦戸アイランド倶楽部」(大津晃一理事長)に24日、愛知・岡崎南ロータリークラブ(小久保文雄会長)からプレジャーボートが贈られた。同倶楽部は今春から、島での酒米と酒造りの復活を目指しており、人や資材の運搬に役立てる。
 プレジャーボートは全長7メートル、1・5トン。「うらときぼう丸」と名付けられ、大漁旗を掲げてさっそく塩釜港に就航した。
 同倶楽部は3年前から、同市内で唯一の水田が残る寒風沢島で島の農家や浦霞醸造元「佐浦」と提携し自然栽培米による純米吟醸酒「寒風沢」を製造・販売してきた。震災の津波で約27ヘクタールの水田の大半が冠水し、除塩工事が続いているが、再生のめどがついた0・5ヘクタールを借りて作付けを再開、来年春には720ミリリットル入り約1500本を製造する計画だ。
 島での活動に市営汽船だけでは制約があり、プレジャーボートは強い味方。同倶楽部のメンバー6人が新たに船舶免許を取る意気込みで、大津理事長は「ボートをフル回転させて復興に取り組み、島の人たちを勇気づけたい」と話した。【渡辺豊】
[毎日新聞社 2012年3月26日(月)]